アパート、マンションの共同経営のメリット、デメリット
アパートやマンションを購入し、管理するのに単独だと資金的に難しいので知人や兄弟と共同で経営したいがどうだろう、というご相談があります。
単独経営、共同経営のそれぞれにメリットやデメリットがありますので、よく検討した上で決めていきましょう。
相手を信頼しているからこそ、慎重に考えましょう。
共同経営のメリットについて
共同経営にする最大のメリットは費用です。アパートやマンションを購入する際の費用、また管理に要する費用などをシェアすることができるからです。
また、管理会社とのやりとり、場合によっては居住者や近隣とのトラブルなども、一人で抱え込む必要がなくなり、業務を分担することができます。
共同経営のデメリットは?
それではデメリットはと言うと、これは実はたくさんあります。
- 修繕工事などに関する費用の考え方が合わなかった
- 経営者の一人が、特定の業者を優遇させたがっている
- 入居者トラブルなど面倒なことを押し付ける
また、特にこういった大きな問題がなくても、工事会社さんとの打ち合わせや実際のアパートの管理などで双方の都合がなかなか合わないこともあります。そうなると誰かにしわ寄せがきてしまい、徐々に相手に対して不満が募ってしまうこともあります。
中でも最も重要なのは出資した金額と利益の分配です。これを適当に決めてしまうと、後から「不公平だ」との声が上がり、中には訴訟になってしまうこともあります。
将来的な面も見据える必要がある
また、現在、お互いにある程度余裕があったとしても、将来的に問題が起きてくる場合があります。
一人が売却を要求するケース
経営者の一人がが経済的に困窮し、売却を求めてくるケースがあります。この場合は共同経営しているすべての人の合意のもとに不動産そのものすべてを売却するか、売却を希望する側の権利分だけを売却することになります。
一番望ましいのは「他の共同経営者が買い取る」ということですが、売買するには高額ですので、実現性という意味では難しいことが問題点となります。
相続となったケース
また、共同経営者の誰かが亡くなった場合には相続財産となりますので、やはり前述したように、相続人がその権利分を売却する場合などがあります。
いずれにしても、これまでの経営者とは変わってきますので、管理についての新しい意見などがあり、これもまたトラブルに発展することがあります。
共同経営で気をつけたいこと
デメリットばかり書いてしまいましたが、もちろん冒頭のようにメリットもありますので、共同経営を否定しているわけではありません。
共同経営をする場合はとにかく、細かなことまで最初に決めておく必要があります。また、こういったことがないように、経営者同士で必ず契約内容を確認し、合意した上で契約書を作成しておきましょう。
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