妻が風俗店で働いたら離婚事由になるか?
あってはならないことですが、人妻が風俗店で働いていた・・・というケースもあります。特に最近は生活費が足りないためやむなく、ということもあるようです。
そしてそれを知ってしまった夫は大変なショックを受け、離婚問題に発展してしまうことも…。
そもそも、風俗で働くことは離婚事由になるのでしょうか。
残念なことにしばしば遭遇する問題です。
風俗で働くことが不貞行為になるか?
まず、不貞行為は、過去の最高裁判所の判例を基にすると、以下のように説明できます。
配偶者ある者が、自由な意思にもとづいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶこと
ここでいう性行為とは必ずしも「男性性器の挿入を伴うもの」とは限らず、俗にいう「ペッティング」の場合でも性行為とみなされる可能性があります。
訴訟に至らずとも、離婚協議の場においても離婚事由は大変重要視されますので、離婚を考え始めたら必ず確認しておきましょう。
▼離婚事由についてはこちらをご覧ください
離婚する際に大切な【離婚事由】について
不貞行為を立証するには証拠が必要
不貞行為に限らずですが、離婚を立証するには証拠をできるだけ揃えることが必要です。
ただし気をつけたいのは、通常の浮気などであれば
- ラブホテルから出てきたところの写真
- 電話での会話の録音
などが証拠になりますが、風俗店自体が「肉体関係をサービスとして提供していない」と主張すると不貞行為の立証は難しくなります(何らかの肉体関係を提供することそのものが違法行為となることがあるため)。
▼証拠についてはこちらを参考にしてください
離婚する前からの証拠集めが重要です
不貞行為にならなくても離婚事由になる
不貞行為が立証できなかった場合は不貞行為での離婚事由は成立しませんが、配偶者が風俗サービスを行っていたというのは普通に考えても多大なる精神的ショックを受けることは想像に難くありません。
したがって、離婚事由の中の「その他、婚姻を継続し難い重大な事由」に該当する可能性があります。
▼離婚事由についてはこちらをご覧ください
離婚する際に大切な【離婚事由】について
「黙認していた」場合は認められないことも
冒頭で述べたように「生活に苦しくて妻がやむなく風俗店で働いている」こともあり、そういう場合、夫がそれを知りながらも生活費のために長い間黙認していた、ということがあります。
これはそれぞれのケースによりますので一概には言えませんが、黙認している場合は離婚事由が成り立たない場合もあります。
ただし「黙認していたのではなく、我慢していた。限界に達した」というケースではその限りではありません。
できるだけ専門家の意見を仰ごう
このように、離婚事由として成立するかは非常に難しい場合がありますので、発覚したら決して感情的にならず、そして状況が変わる前に迅速に証拠を集めることが重要です。
また、店舗やその経営者など第三者が関わる難しい事例が多いのも特徴ですので、弁護士などの法律の専門家に相談することが良いかと思います。
茨城県で離婚の問題を抱えられている方は、ご遠慮なく法律事務所DUONへご連絡ください。もちろん秘密厳守で、初回相談料は無料とさせていただいております。