セックスレスは離婚の原因になる?
円満な夫婦関係に性行為=セックスは大変重要なものです。
もちろん、例えばお子様ができて「夫婦というより家族という感じになった」から自然とセックスから遠のいたご夫婦もたくさんいらっしゃいます。
しかし、一方的なセックスレスは離婚の原因になる場合も…?
夫婦の円満な関係を維持することが重要。
セックスレスの定義について
セックスレスについての法的な定義はありませんが、日本性科学会という研究団体が、以下のように定義付けています。
特別な事情がないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシュアル・コンタクトが1ヶ月以上ないこと
上記には1ヶ月とありますが、これは夫婦それぞれ性行為が「週に一回」「月に一回」などかなりのばらつきがあるので、あくまで目安と考えたほうが良いでしょう。
そして、セックスレスが離婚の原因として考慮されるのがだいたい「1年」程度です。つまり「1年」性交渉がない場合は、離婚を認められる可能性があるということです。
セックスレスが離婚の原因になる?
実は、セックスレスが原因で離婚する夫婦は実際に少なくありません。それではどのような原因があるのでしょうか。
性機能性障害(ED:勃起不全など)
女性側が求めても、男性側が精神的、物理的に性交渉に至ることができないなどというケースです。
うつ病などの増加に伴い男性の勃起不全の問題は深刻になっており、これが夫婦関係の不調和に影響を及ぼしてしまっていることもあります。
性交渉の拒否
「他に好きな人ができた」場合や「性嫌悪」などで性交渉を拒否することがあります。
性嫌悪は病気というよりは個人の資質によるところが大きいため、無理強いすると「性交渉の強要」となってしまう大きな問題です。
異常性欲
性的対象や性交の方法が異常であると判断された場合に認められます。小児愛などの性対象の異常、性行為の異常などがこちらに該当します。
同性愛
男性は特に、いわゆる「バイセクシュアル」また「社会的にゲイを隠すために結婚した」などという場合があります。
この場合、妻が「夫がゲイだ」ということを知りながら結婚していれば離婚の原因とは認められません。
なお、「夫が男と浮気した!」という場合は、不貞行為という離婚事由が成立します。
▼不貞行為についてはこちらをご覧ください
離婚する際に大切な【離婚事由】について
立証が難しいセックスレス離婚
離婚を成立させるためには、何より証拠を集めることが重要なので、セックスレスは「拒否された」証拠を揃える必要があります。
ないものを証明するのは「悪魔の証明」と言われるくらい困難なものですが、さしあたっては「拒否された日時とそのときのやりとり」を手帳等にメモするか、録音しておくことがまず必要です。
▼証拠についてはこちらを参考にしてください
「離婚」が頭をよぎったら証拠を残そう
「セックスレス」が直接の原因とならない場合も多いです
「セックスレス」自体を問題に考える前に、そこに至った原因を調べると別な問題が明らかになる場合も多いです。
夫婦関係や離婚問題は様々な要因が絡み合っていますので、当人同士だけで解決しようとせずに、専門家に一度相談することも良いでしょう。
茨城県の法律事務所DUONは、様々な離婚問題を取り扱って参りました。弁護士は男性も女性もおりますので、ご遠慮なくご相談ください。