会社更生
会社更生手続の概要
会社更生手続とは、困窮状態にある会社について、更生計画等を定めることによって、債権者等の利害関係人の利害を調整して、会社の収益力を回復し、事業の立て直しを図る手続です(会社更生法第1条)。日本航空が会社更生の申請手続を行ったことは記憶に新しいです。
対象は、株式会社に限られます。また大規模な会社を対象に制度が予定されています。
したがって、茨城県等の地方においては、一部の大企業を除いては、あまり活用機会が多くない制度です。
手続の流れ
東京地裁においては、標準的な期間で申立てから更生計画認可まで12か月前後、短縮型ですと8か月程度かかる見込みになっています。
会社更生の手続の流れの概略は、裁判所に対する事前相談→申立て→保全措置→開始決定→債権届出→財産評定→更生計画案の提出・決議・認可→更生計画の遂行→終結という流れを辿ります。
会社更生手続は、債権者にとってメリットがなければなりません。つまり、会社を直ちに清算するよりも更生手続を行う方がより債権を回収できなければなりません。
担保権付きの債権さえ手続の対象となるため、もっとも強力な再生手続であるといえます。