他人の車を運転して事故を起こしたら
今回は「事故を起こした側」のコラムです。
友人に代わって車を運転する、知り合いに貸してもらって運転するなどで事故を起こしてしまった場合、保険などはどのようになるのでしょうか。
「疲れた?ちょっと代わるねー」よくある光景ですが…
他者運転危険補償特約
現在、大抵の任意保険に自動的に付帯されている特約で「他者運転危険補償特約」というものがあります。これは、他人のものである事故車両の保険よりも自分(事故を起こした当人)の保険を優先的に使うことができるものです。
これにより「人の車で事故を起こして、その車の保険を使って等級を下げてしまう」といったことを防ぐことができます。
この特約の該当者は限定されます
上で「他人」とありますが、この「他人」はすべての他人ではなく、大雑把に言うと「家族は他人にならない」のです。細かく説明すると、このようになります。
- 記名被保険者
本人はもちろん該当しません。 - 記名被保険者の配偶者
本人の夫もしくは妻もダメ。 - 記名被保険者またはその配偶者の同居親族
同居している親、兄弟などもダメですが、別居していれば該当します。 - 記名被保険者または配偶者の別居の未婚の子
大学生で一人暮らししている子どもなども除外です。
あくまで「臨時使用」に限ります
またこの特約は「臨時で運転している場合」に限られるので注意が必要です。例えば
- 友人から借りっぱなしの車
- 毎日運転している社用車
- ご近所の足がわりによく運転を代行している
- いつも友人と交代で運転している
等といった場合は適用されないことが多いです。ですので「臨時」であることを証明する必要がありますので、心当たりのある方は万が一のことを考え、気をつけておいた方がいいでしょう。
車種、補償についても気をつけて
使える車種は自家用8車種です。
- 自家用普通乗用車
- 自家用小型乗用車
- 自家用軽四輪乗用車
- 自家用小型貨物車
- 自家用軽四輪貨物車
- 自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン以下)
- 自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン超2トン以下)
- 特種用途自動車(キャンピング車)
普通免許で運転できる自動車がメインとなっています。大型トラックなどはこちらに該当しませんので気をつけてください。
保障についても限られます
原則として「対人賠償保険」「対物賠償保険」が使えます。また、自分の保険で「車両保険」が付帯されていれば、事故車両に対して「対物賠償保険」を使うことができます。
慌てずにプロに相談しましょう
軽い事故であればまだしも、人身事故などを起こしてしまうと大変大きな問題となります。そうなるとパニック状態に陥ってしまうので、そうなる前に、改めてご自分の保険内容を確認しておいた方が良さそうです。
いずれにしても、安全運転は必須ですね!
茨城県で交通事故問題でお困りの方は法律事務所DUONへお気軽にご相談ください。初回相談料は無料ですのでご遠慮なくご連絡ください。